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パブリックに開かれた自宅庭園

column | 2016/04/08 季節もの ゆっくり たんけん たのしむ

パブリックに開かれた自宅庭園

しゃくなげの園が見頃を迎えます

嬉野温泉の中心地から車で約15分。
天然記念物の大チャノキに向かう途中。ここは、上不動地区。
温泉街を抜け、民家もまばらに、茶畑や棚田の風景に移り変わる不動山。
目印である上不動製茶工場の先「千室神社」の角を西へ曲がって、坂道を登っていくと現れる、しゃくなげ園。
長崎との県境である虚空蔵山をバックに、150本を超えるしゃくなげの濃いピンクと白のコントラストが、雄々しい山々の景色を彩ります。
パブリックに開かれた自宅庭園

奥さんのためにはじめた庭づくりが、もてなしの場に

実はここ、宮田さんというお茶農家さんの自宅庭園。
奥さんのためにはじめた庭づくりが、いつしか噂が噂を呼び、毎年のように訪れるファンがいるほどの隠れ名物スポットに。
地図や観光ガイドには載っていませんが、年間2000人ほどが訪れるそう。カーポートに設けられた休憩スペース。不動山のお茶で客人をもてなそうと、茶葉と急須と電気ポットが用意されています。「ご自由にどうぞ」このさりげない心遣いが嬉しい。
パブリックに開かれた自宅庭園

いつ来ても、四季折々の風情が楽しめる

茶畑を囲むように、洋しゃくなげ、日本しゃくなげ、せんりょう、もみじ、さくら、芝桜、椿など、数えきれないほどの樹花が彩る庭園。
石垣に掲げられた「お疲れさま→」の手書き看板を辿ると、茶畑をぐるっとまわるように設けられた散歩道。
歩きやすいように石畳や縁石が丁寧につくり込まれ、矢印を進めば、庭園を周遊できるようになっています。しゃくなげが終わる頃、新茶の若葉が青々と山を染めます。
パブリックに開かれた自宅庭園

変わり続ける風景

病を患った奥さんを労って、散歩が楽しめるようにとつくり始めた庭園。今は元気になった奥さんと、夫婦二人で楽しむ庭いじり。しゃくなげも年々増え続け、最近は芝桜やチューリップに力を入れています。
よく訪れる人のために、せんりゅうの苗植えをプレゼントするほど、親切心にあふれた宮田さんご夫婦。そのおおらかさが、パブリックに開かれた自宅庭園ができた所以なのです。
パブリックに開かれた自宅庭園

美味しい不動山の嬉野茶も、ご一緒に

嬉野茶発祥の地といわれる不動山。
時は江戸時代、佐賀では鍋島藩が統治する時代。
嬉野のお茶栽培の起源とされる吉村新兵衛は、
御法度に触れ、切腹の刑に処せられたが、父の助けで白石郷から嬉野に移住し、嬉野茶の栽培に貢献したと言い伝えられています。
特に甘みが強く、深い味わいで評判の不動山のお茶。
ローマ教皇フランシスコ聖下にも贈呈されるほどの銘茶を、この風景と共に味わえるとは、なんと贅沢な。

Address

宮田さんのしゃくなげ園

営業時間 要連絡
店休日 要連絡
住所 〒843-0305 佐賀県嬉野市嬉野町大字不動山乙478
TEL 090-3601-7725